横光利一「時間」

■作品紹介

座長に全財産を持ち逃げされた劇団員たち。
取り残された彼らは当然、宿賃も払う金も無かった。
無い知恵を絞って、何とか状況を打開しようと考えるが…
初出:1931(昭和6)年4月
■出演
私 鈴木将之
高木 呉圭崇
木下 出先拓也
佐々 平居正行
浜子 山川琴美
品子 大島由莉子
菊江 藤本教子
雪子 五十嵐由佳
八木 真一涼
☆脚本:吉岡平

田中貢太郎「柳毅伝」

唐の時代、柳毅という若者が文官試験に落ちた帰路の途中で、竜王の娘と名乗る少女と出会う。
そこで彼女に言われるまま洞庭湖のほとりへ向かうと…。

原典は、唐の李朝威の作といわれる『柳毅伝』。

■出演
柳毅   鈴木将之
龍王の娘 五十嵐由佳
龍王   出先拓也
銭塘   呉圭崇
武士   山川琴美
語り   内海祐紀

カフカ「田舎医者」

吹雪の夜——村医者の元に降りかかる不幸と不条理
1917年、絶望名人ことフランツ・カフカ執筆
2007年、「頭山」などで知られる山村浩二監督によりアニメ化

【出演】
田舎医者:中澤まさとも
馬丁+老人:出先拓也
ローザ:天野亜希子
少年:内海祐紀

太宰治「令嬢アユ」

私の友人・佐野君は大学生なのだが、ときおり文士気分でフラッと旅に出る。
この前会ったとき、旅先で知り合った女性に一目ぼれをして、あまつさえ結婚したいと言い出した。
一体どういう女性なのか、話を聞いてみると…。

■出演
私  出先拓也
佐野 鈴木将之
令嬢 藤本教子
爺  平居正行

夏目漱石「文鳥」

教え子の鈴木三重吉(小説家・児童文学者)のすすめで文鳥を飼い始めた漱石。
文鳥を眺めるうち、過去の忘れがたき女を夢想する。
1908(明治41)年発表。

【出演】
漱石:内匠靖明
鈴木三重吉:中澤まさとも
下女:内海祐紀
思い出の女:天野亜希子

カレル・チャペック「山椒魚戦争」

彼らは突然現れた。山椒魚に似たずんぐりとした体形に似合わぬ器用な手先。道具を与えると、たちまちそれらを使いこなし、優秀な潜水夫として働き始めた。
だが、知能と技術を発達させた彼らは、いつしか自分たちの権利を主張し始めて…。
作品を通して、人類への警鐘を鳴らし続けたカレル・チャペックの名作と名高いSF作品。
■出演
船長      出先拓也
ボンディ会長  呉圭崇
ポヴォンドラ  平居正行
フランティーク 鈴木将之
フラン幼少期  真一涼
リリー     山川琴美
アナ1     大島由莉子
アナ2     内海祐紀
アンドリアス  五十嵐由佳
☆脚本:吉岡平

ジャック・ロンドン「センパー・イデム」

魔術的な技量を持つビッグネル医師だが、人間性に欠け、興味は手術だけ。
ある日、自ら喉を切った男、センパー・イデムの手術を成功させるが…
「野性の呼び声」「白牙」で知られる20世紀アメリカを代表する作家の医療小説。

【出演】
ビックネル医師:中澤まさとも
医師①+スタッフ+センパー・イデム:内匠靖明
医師②:天野亜希子
医師③:内海祐紀
語り:出先拓也

トマス・ハーディ「夢見る頃を過ぎても」

とことん現実主義な夫・ウィリアムと、いささか文学少女のように夢見がちな妻・エラ。

4人目の子供を宿しながらも成熟しきれないエラは、旅先で偶然にも憧れだった詩人と同じ宿だと知るや、浮足立ってしまい…。
男と女、それぞれが求める愛のすれ違いが生んだ悲劇。
■出演
エラ 山川琴美
ウィリアム 柏士文
フーパー夫人 大島由莉子
編集者  平居正行
ナレーター 藤本教子
☆脚本:吉岡平

岡本綺堂「中国怪奇小説集より『捜神記 六朝』」

古代中国・六朝時代より書き起こされた怪奇小説集より抜粋してオーディオドラマ化。
「南総里見八犬伝」に登場する犬、八房のモデルとなった話。

盤瓠(ばんこ)
医師  平居正行
王   柏士文
家来  出先拓也
姫   山川琴美
語り  内海祐紀

幸田露伴「幻談」

徳川期もまだ末にならない時分
江戸は本所の方に暇さえあれば釣りをする侍がおりました。
ある夜、馴染みの船頭と海に出ましたところ…?

江戸の風情を伝える語りの妙味・円熟の文章を楽しめる一作。

【出演】
侍: 内匠靖明
船頭の吉:出先拓也
語り:中澤まさとも

ジョルジュ・サンド「フランス田園伝説集」

19世紀、フランス中部ベリー地方に伝わる伝説から「霧女」の話。
ジョルジュ・サンドは、「男装の麗人」「ショパンの恋人」として知られるフランスの作家・初期フェミニスト。

【出演】
語り(霧女): 天野亜希子
ジャン:中澤まさとも
リュノー :出先拓也

岡本綺堂「中国怪奇小説集より『捜神記 六朝』」

古代中国・六朝時代より書き起こされた怪奇小説集より抜粋してオーディオドラマ化。

宗家の母

魏の黄初年中、清河の宋士宗という人の母が、夏の日に浴室へ入ったら…。

祭蛇記

東越に庸嶺という山があった。その西北に棲む大蛇がいた。
毎年、大蛇は少女を生贄に捧げろと言ってきて…。

■出演
(宗家の母)
宗   平居正行
妻   藤本教子
語り  大島由莉子

(祭蛇記)
奇   真一涼
犬   五十嵐由佳
語り  出先拓也

田山花袋「Nの水死」

「お前はNと一緒になった方が幸せだった…」
病床のK博士は、夭逝した友人Nについて、妻の治子に語り始める。

【出演】
K博士:内匠靖明
治子:天野亜希子
N:中澤まさとも
語り:出先拓也

落語「青菜」

ある夏の暑い日、仕事中の植木屋が旦那から、色々とごちそうになった。
その時に出た夫婦の言葉遊びにえらく感心した植木屋は、帰るなり女房にも手伝わせて、遊び仲間の熊で実践しようと…。

元々は上方落語にあった話で、江戸落語の滑稽噺として寄席でも定番となっている。

■出演
旦那   平居正行
奥様   五十嵐由佳
植木屋  出先拓也
女房   真一涼
熊    柏士文
タイトル 内海祐紀

シェイクスピア「アテネのタイモン」

アテネの大貴族タイモンは、執事や友人の忠告を無視し、群がる人々に大盤振る舞いを続けるが…?
最初の印刷は1623年とされる悲劇であり、問題劇、喜劇。

【出演】
タイモン:中澤まさとも
執事フレイビアス:出先拓也
アルシバイアディーズ将軍:呉圭崇
哲学者アペマンタス:内匠靖明
画家:山川琴美
宝石商:内海祐紀
タイトル:天野亜希子

マーク・トウェイン「生きているやら、死んだやら」

1890年ごろ、サミュエル・ラングホーン・クレメンスこと、作家・マーク・トウェインがリヴィエラのホテルに滞在していたころ、マニャンと名乗る紳士と出会った。
マニャンの謎めいた様子に、どうにも彼が気になった彼は…。

「トムソーヤーの冒険」などで名を広めたマーク・トウェインのユーモアあふれる短編。

■出演
私(クレメンス)    柏士文
スミス(トマス)    平居正行
フランソワ(マニャン) 出先拓也
フランソワの妻     内海祐紀
マルグリット      五十嵐由佳
女画商         藤本教子
タイトル        真一涼

☆脚本:吉岡平

ヴァージニア・ウルフ「ラピンとラピノヴァ」

1939年発表。
夫婦の愛の変化を空想のウサギに託して描く。
小説の筋や時間の枠にとらわれず、移ろいゆく意識を表現する「意識の流れ手法」で知られる著者の短編。

【出演】
ロザリンド・ソーバーン:天野亜希子
アーネスト・ソーバーン:中澤まさとも
ミセス・レジナルド・ソーバーン:山川琴美
親戚:内海祐紀
語り:出先拓也

坂口安吾「アンゴウ」

終戦後、3度目の春ー。
復員した矢島は、偶然にも古書店で亡き友人・神尾の蔵書を発見した。
読み進めていくと、謎の暗号が書かれたメモが挟まれており、それが気になった彼は、謎を解こうと神尾の実家へと向かうのだが…。
初出:1948(昭和23年)

【出演】
矢島    出先拓也
タカ子   大島由莉子
秋夫     真一涼
和子     山川琴美
未亡人    藤本教子
娘      五十嵐由佳
男      平居正行
ナレーター  内海祐紀

☆脚本:吉岡平

寺田寅彦「柿の種」(朗読)

「天災は忘れた頃にやってくる」
などで知られる随筆の名手・物理学者の短文集より。

・震災後の東京
・日本の災害教育
・猫の本能と霊性
・忠犬ハチ公の死
・戦前にみた連合艦隊

【語り】
中澤まさとも
呉圭崇
出先拓也
天野亜希子
内海祐紀
内匠靖明

※出演順

岡本綺堂「中国怪奇小説集より 宣室志(唐)」

中国、唐代に発生した怪談噺を作家・岡本綺堂が編纂。
日本の怪談話とは一味違う、淡々とした説話の数々をお楽しみください。

【出演】
七星画

語り:内海祐紀
少年A:真一涼
少年B:藤本教子
僧:出先拓也
女中  大島由莉子
男   平居正行

柳将軍の怪

語り:山川琴美
蘆虔:平居正行
下役人:真一涼
柳将軍:出先拓也

黄衣婦人

語り:五十嵐由佳
宗元:出先拓也
婦人:大島由莉子
役人:平居正行

紀貫之「土佐日記」

男もすなる日記といふものを 女もしてみむとてするなり。

935年ごろに書かれた、日本最古の日記文学の一つ。
貴族・歌人の紀貫之が女性を装い、土佐国から京の道中記の悲喜交々を記す。

【出演】
私:天野亜希子
阿倍仲麻呂・子供:中澤まさとも
舵取り:呉圭崇
男:出先拓也
紀貫之:内匠靖明