長谷川伸「旅の里扶持」

江戸を追い出された噺家・林家正喬は、上州前橋へ。
そこで出会った芸人夫婦と一座を組むが、亭主は逃げ、残された女房も病の床についてしまう。
自称”江戸のへっぽこ真打より遥かに上”の正喬は、一人、稼ぎに出るが…?

【出演】
林家正喬/林家正蔵:中澤まさとも
蝶々屋とんぼ:出先拓也
江戸屋駒吉/お正:五十嵐由佳
宿の主:柏士文

太安万侶「古事記より仁徳天皇・雄略天皇」

現存する日本最古の歴史書より
聖帝と称された仁徳天皇の伝承「かまどの煙」
愛情深き雄略天皇の「赤猪子との約束」

【出演】
仁徳天皇+雄略天皇:中澤まさとも
赤猪子:内海祐紀
語り:出先拓也

山本周五郎「人情武士道」

平凡ながらも静かな落ち着いた日々を送る武士の妻の元に、姿を消した旧友が現れた。
やがて妻は、夫のある秘密を知り、あらゆる幸せが砂のように崩壊するのを感じ…。
1941年発表、人情味あふれる歴史・時代小説の巨匠の初期作。

【出演】
信子:五十嵐由佳
和枝:山川琴美
佐藤鉄之助:中澤まさとも
寺門市之進:武田慎太郎
大沼将監:林佑樹
語り:出先拓也

泉鏡花「天守物語」

播州姫路「白鷺城」天守には、魔性の者たちが棲み、足を踏み入れたが最後、誰一人生きて帰らぬという。
ある日、天守夫人・富姫の元に勇壮の気満つ美丈夫・姫川図書之助が来訪。
美しき魔界と卑しき現世が交わる時、千歳百歳に唯一度、真の恋の物語が生まれる。

【出演】
富姫:山川琴美
亀姫:五十嵐由佳
姫川図書之助:中澤まさとも
小田原修理:呉圭崇
山隅九平:鈴木将之
薄:藤本教子
童達:大島由莉子、真一涼、内海祐紀ほか
語り(近江之丞桃六): 出先拓也

芥川龍之介「英雄の器」

紀元前202年、垓下の戦いで楚の項羽を打ち破った漢の劉邦。
その夜、陣営では祝杯が上げられたが、大将の呂馬通は
項羽を指して「奴は英雄ではない」と言い放ち…。

「四面楚歌」の元となった出来事である。

初出:1918(大正7)年

■出演
呂馬通 平居正行
劉邦  呉圭崇
語り  五十嵐由佳

近松門左衛門「曽根崎心中」

曾根崎心中 | 角田 光代, 近松 門左衛門 |本 | 通販 | Amazon
1703年、竹本座初演の人形浄瑠璃・文楽。
遊女・お初と商人・徳兵衛の心中事件が題材。
のちに歌舞伎の演目にもなった。
現在まで「恋の手本」として語り継がれる男女の悲恋物語。

【出演】
徳兵衛:中澤まさとも
お初:天野亜希子
九平次:内匠靖明
語り(旦那): 出先拓也

平山蘆江「鈴鹿峠の雨」

「坂は照る照る 鈴鹿は曇る あいの土山 雨が降る」
(鈴鹿馬子唄)

東海道を歩き、京へのぼる旅人が遭遇した怪異。
怪談の名手による山の奇譚。

【出演】
語り:鈴木将之
女中:山川琴美
娘:藤本教子
男:柏士文
女:内海祐紀

幸田露伴「幻談」

徳川期もまだ末にならない時分
江戸は本所の方に暇さえあれば釣りをする侍がおりました。
ある夜、馴染みの船頭と海に出ましたところ…?

江戸の風情を伝える語りの妙味・円熟の文章を楽しめる一作。

【出演】
侍: 内匠靖明
船頭の吉:出先拓也
語り:中澤まさとも

紀貫之「土佐日記」

男もすなる日記といふものを 女もしてみむとてするなり。

935年ごろに書かれた、日本最古の日記文学の一つ。
貴族・歌人の紀貫之が女性を装い、土佐国から京の道中記の悲喜交々を記す。

【出演】
私:天野亜希子
阿倍仲麻呂・子供:中澤まさとも
舵取り:呉圭崇
男:出先拓也
紀貫之:内匠靖明

坂口安吾「安吾史譚-源頼朝-」

文豪による日本史・英雄解説。
”顔大短身”と呼ばれた武家政権の祖・頼朝論。
”平治の乱”から彼の死までを語る。

【出演】
源頼朝:内匠靖明
平宗清 伊東祐親 上総権之助広常:呉圭崇
語り:出先拓也

中勘助「鳥の物語」

昭和7年連載開始
12羽の鳥達が王にとっておきの話を披露する短編集より
禿鷲が語るブッダの美しい弟子アーナンダの物語
【出演】
アーナンダ:中澤まさとも
禿鷲:出先拓也
鷲:内匠靖明
センダラの娘:天野亜希子
センダラの母:内海祐紀
語り・ブッダ:呉圭崇

説話集「日本霊異記」

平安時代初期に書かれた日本最古の仏教説話集より3話。
「狐を妻として子を産ませた話」
「蟹と蛙の命を救い、現世で蟹に助けられた話」
「物を奪い、悪行をして報いを受け、不思議なことのあった話」

現在の甘露は未来の鉄丸なり。

【出演】
男・牛飼い・膳臣広国:中澤まさとも
女・子供:天野亜希子
蛇・広国の父:内匠靖明
行基・閻魔:呉圭崇
語り:出先拓也

中島敦「牛人」(リモート収録)

『春秋左氏伝』の記事をもとに書かれた中国の古典作品。
魯の大夫・叔孫豹は、夢の中で牛に似た男に助けられる。
後日、彼の元に、その男が現れ…。

【出演】
叔孫豹:呉圭崇
豎牛:内匠靖明
豎牛の母:山川琴美
語り:出先拓也

※出演者それぞれが別の場所・機材で録音した作品です。

東文彦「魔縁」

平安時代初期、勇猛果敢な武士として名を馳せた益人。
ある時、狩りの最中に山で迷ってしまうが、山中で出会った女性・珠名に目を奪われて…。
禁忌の愛に堕ちた男女の悲恋を紡いだ傑作をきくドラでラジオドラマ化‼️

■出演
珠名  山川琴美
媼   藤本教子
益人  出先拓也
貉麻呂 呉圭崇
僧侶  平居正行
語り  天野亜希子

☆脚本:吉岡平

芥川龍之介「地獄変」(リモート収録)

1918年(大正7年)初出。
鎌倉時代の説話集『宇治拾遺物語』より
「絵仏師良秀」を基に芥川が創作した「王朝もの」。

【出演】
良秀:内匠靖明
良秀の娘:山川琴美
堀川の大殿様:呉圭崇
語り:出先拓也

※出演者それぞれが別の場所・機材で録音した作品です。

山本周五郎「異変 斑猫丸事件」

■作品紹介
時は安永年間(1775年ごろ)
夜な夜な動き回り、幾人もの持ち主を切ったという妖刀・斑猫丸。
それが縁あって町与力・篤木家の手元に届いた。
刀が動くなど迷信だ、
と強気の若侍・篤木半十郎だが実際にその様子を目の当たりにして…。
どうしてもその事実を受け入れられない彼のもとへある日、風来山人と名乗る老人が訪れて…。

■出演
篤木半十郎  真一涼
篤木半兵衛  中澤まさとも
松本出雲守  呉圭崇
弥太八    内海祐紀
根岸肥前   平居正行
四方木三之助 柏士文
風来山人   出先拓也
語り手    尼子真理

☆脚本:吉岡平

春秋左氏伝より「宋襄の仁」(リモート収録)

孔子の編纂とも伝わる歴史書「春秋」の解釈書より、有名な「無用の情け」を表す「宋襄の仁」の語源エピソード。
本書は、君子のあるべき姿、生きる上での示唆に富み、西郷隆盛や「三国志」の名将関羽も愛読したと言われる。

【出演】
語り :出先拓也
襄公 :中澤まさとも
公孫固 :内匠靖明
子魚 :呉圭崇

※出演者それぞれが別の場所・機材で録音した作品です。

永倉新八「新撰組顛末記-島原遊郭流連-」

慶応三年正月。
新撰組幹部、永倉新八・斎藤一・伊東甲子太郎
隊規違反であわや…?の巻。

【出演】
永倉新八:内匠靖明
伊東甲子太郎:中澤まさとも
斎藤一:平居正行
近藤勇:出先拓也
土方歳三:呉圭崇
芸妓:大島由莉子ほか

田山花袋「重右衛門の最後」

■作品紹介
所用で信州へ訪れた富山は、旧友の根本行輔と再会すると…。
村では毎晩のように付け火があり、村の顔役でもある彼はそのことに頭を悩ませていた。
容疑者に重右衛門という男が挙げられていたが、その証拠はどこにも見当たらない。そうこうしていると、再び付け火が村を襲って…。

■出演
富山(とみやま)…呉圭崇
根本行輔(ねもとこうすけ)…平居正行
根本の妻…尼子真理
重右衛門…出先拓也
娘…真一涼
老婆…五十嵐由佳
若い衆…内匠靖明

☆脚本:吉岡平

高村光雲「幕末維新懐古談(一度家に帰り父に誡められたはなし)」

明治大正期を代表する彫刻家で「老猿」「西郷隆盛銅像」で知られる光雲が幼き日の父との思い出を振り返る。
詩人・彫刻家の高村光太郎、鋳金家の高村豊周は、光雲の息子。

【出演】
高村光蔵:出先拓也
父:内匠靖明

直木三十五「宮本武蔵」

剣聖・宮本武蔵の青年期から死までの求道を吉岡一門との一乗寺決闘、巌流・佐々木小次郎との心理戦などを通して描く。

「直木賞」は直木三十五死後の昭和10年、文藝春秋社長・菊池寛により設置。

【出演】
宮本武蔵:内匠靖明
語り:後藤ヒロキ
新免無二斎:呉圭崇
吉岡の門弟、青木城右衛門:中澤まさとも
吉岡の門弟:出先拓也