川上眉山「大さかずき」

1895年(明治28年)発表。
なみなみ注げば満五升。
猩々倒しと銘をうった大盃をさげ、市中を徘徊する男—―
盲いた老父と恋人を残し、米国に渡った出稼ぎ労働者の末路。

【出演】
梅吉:中澤まさとも
平作:林佑樹
お千代:内海祐紀
親分: 武田慎太郎
語り: 出先拓也

泉鏡花「夜行巡査」

照葉狂言・夜行巡査ほか―泉鏡花〈1〉 (読んでおきたい日本の名作) | 泉 鏡花 |本 | 通販 | Amazon

明治28年(1895年)発表。
泉鏡花の名を文壇に知らしめた初期代表作。

職掌を重んじるあまり邪見非道と噂される八田巡査には、お香という思い人がいた。
しかし、二人は、お香の伯父の反対により、夫婦になれずにいた。
伯父が彼を拒絶する理由とは…?
ああ、恋は命なり。

【出演】
八田義延:鈴木将之
お香:五十嵐由佳
お香の伯父:呉圭崇
女:大島由莉子
若者:柏士文
語り+老車夫:出先拓也

与謝野晶子「うなぎ婆さん」

昔、ある山里におとめさんというお婆さんがありました。
このおとめさんは”うなぎ婆さん”とも呼ばれていました。
おとめ婆さんは、鰻をつかまえる名人なのです。
近頃、おとめ婆さんは、気になることがありました。

11人の子供を育てた母でもあった与謝野晶子の童話。

【出演】
おとめ:山川琴美
お花:五十嵐由佳
お作:内海祐紀
おとら:藤本教子
三八:鈴木将之
語り:大島由莉子

夏目漱石「永日小品」

文鳥・夢十夜・永日小品

少年時代の回想、随筆風の小品集より
怪談「蛇」と金力批判・マネー論の「金」

【蛇/出演】
私:中澤まさとも
叔父:出先拓也
少年:天野亜希子

【金/出演】
叔父:出先拓也
空谷子:中澤まさとも

カフカ「田舎医者」

吹雪の夜——村医者の元に降りかかる不幸と不条理
1917年、絶望名人ことフランツ・カフカ執筆
2007年、「頭山」などで知られる山村浩二監督によりアニメ化

【出演】
田舎医者:中澤まさとも
馬丁+老人:出先拓也
ローザ:天野亜希子
少年:内海祐紀

幸田露伴「幻談」

徳川期もまだ末にならない時分
江戸は本所の方に暇さえあれば釣りをする侍がおりました。
ある夜、馴染みの船頭と海に出ましたところ…?

江戸の風情を伝える語りの妙味・円熟の文章を楽しめる一作。

【出演】
侍: 内匠靖明
船頭の吉:出先拓也
語り:中澤まさとも

夢野久作「人間腸詰」

1904(明治37)年、台湾で大工をしていた治吉は技師・藤村の誘いで米国・セントルイスの万国博覧会のパビリオン建築に向かうが…。
ある事件に巻き込まれながらも、九死に一生を得た治吉によって後年語られた非常に奇妙で恐ろしい話。

■出演
治吉      平居正行
カント・デック 柏士文
藤村      出先拓也
フイフイ    大島由莉子
チイチイ    内海祐紀

☆脚本:吉岡平

小川未明「電信柱と妙な男」

ある町に昼間はちっとも外に出ず、夜中に一人でプラプラ出歩くのが好きな男がいた。
その男がいつものように寝静まった街の往来を歩いていると…。

■出演
妙な男    呉圭崇
電信柱    出先拓也
語り     山川琴美
通行人    内海祐紀
警察     柏士文

萩原朔太郎「ウォーソン夫人の黒猫」(リモート収録)

1929年7月号「文藝春秋」初出。
頭脳もよく、相当に教育もある女性が悩まされる「黒猫の怪異」。
この物語の主題は、ゼームス教授の心理学書に引例された、一実話である。

【出演】
語り:出先拓也
ウォーソン夫人:山川琴美
老博士:呉圭崇

※出演者それぞれが別の場所・機材で録音した作品です。

太宰治「フォスフォレッスセンス」


■作品紹介
夢の中で妻と密かな逢瀬を楽しむ私。
現実と夢、2つの世界を行き来していたある日、私は思い立って夢の中の妻に現実で会いに行く。
締め切り当日になっても原稿を書いてなかった太宰が口述筆記をして編集者に渡した作品と言われている。

初出:1948年3月
2019年9月太宰を描いた「人間失格」も映画化。

■出演
私  出先拓也
妻  藤本教子
鳥  内海祐紀
編集 髙坂篤志
亭主 平居正行
女中 五十嵐由佳

シェイクスピア「尺には尺を」

【作品紹介】
シェイクスピア中期(1603年頃)の作。
喜劇とも問題劇ともされる。

ウィーンの侯爵代理・アンジェロは、
風紀の乱れを正す為、婚前交渉禁止の
お触れを出すが、違反者の中に…?

蜷川幸雄氏、最後の演出舞台。
(藤木直人、多部未華子主演)

【出演】
・アンジェロ:中澤まさとも
・クローディオ:呉圭崇
・イザベラ:五十嵐由佳
・マリアナ:大島由莉子
・公爵:出先拓也
・市民:内海祐紀、尼子真理、真一涼

ピランデッロ「ひと吹き」

ピランデッロ画像■作品紹介
「私の周りで次々と人が死んでいく…」
ある日、突然起こった世にも奇妙な出来事。
「私」が知った事実
そして彼の取った選択は…。

「人間なんて、運命の神の
ほんの気まぐれなひと吹きに
翻弄され続けるのだ…」

初出:1931年

■出演
わたし    呉圭崇
ベルナボ    出先拓也
カルヴェッティ 中澤まさとも
亭主    柏士文
ベルナボの姉  真一涼
若い母親    大島由莉子
少女      五十嵐由佳

★脚本:吉岡平

小川未明「百合の花」

百合の花 画像■作品紹介
村一番のわんぱく者・太郎が
いつものように遊びまわっている最中に
起きた不思議な出来事。

夢と現の狭間に迷い込んだ
少年は果たして…。

1906(明治39年)初出。

■出演
太郎:中澤まさとも
花:五十嵐由佳
勇:内海祐紀
荻原の婆:尼子真理
語り:呉圭崇

民話「天狗に気に入られた男」

%e3%83%96%e3%83%ad%e3%82%b0%e7%94%a8■作品紹介
茶店に訪れた山伏からいきなり
「嫁は欲しくないか?」
と突拍子もない話をされた店主・三五郎。

そのまま話は終わったかに見えたが、
ある時、若い娘を連れて山伏が訪れ…。

■出演
三五郎:柏士文
山伏:中澤まさとも
娘:大島由莉子
役人:出先拓也
語り:五十嵐由佳

岡本かの子「夏の夜の夢」

夏の夜の夢 画像■作品紹介
結婚を控え、少々落ち着かない日々を過ごす歳子。
兄の家に訪れた夜、眠れぬ彼女は夜の散歩に出かけると、
そこで出会ったのは兄の友人と名乗る男であった。
ひと夏の経験が歳子にもたらしたものとは…。
岡本かの子の端正な筆致が光る名作。

1937年初出

■出演
歳子:五十嵐由佳
牧瀬:藤本隆行
兄:柏士文
章吉:呉圭崇
語り:尼子真理

北大路魯山人「料理メモ-握り鮨-」

rosanjin■作品紹介
明治・大正・昭和に活躍したマルチ芸術家
北大路魯山人(1883-1959)のメモより
【握り鮨】についての考えを脚色。
「〇〇〇の客に、鮨は出すな!?」

※あくまで脚色です…。

■出演
・偉い先生:呉圭崇
・料理人:柏士文
・タイトル:大島由莉子

山川方夫「夏の葬列」

夏の葬列 画像

【作品紹介】
太平洋戦争終戦前日から10数年。
「わたし」があの時犯した過ちと後悔に苛まれながら向かったのは、
当時疎開していた村だった。

国語の教材にも選ばれた異色の名作。
初出:1962年「ヒッチコックマガジン」

【出演】
わたし/大人:出先拓也
わたし/少年:真一涼
ヒロ子:五十嵐由佳
村の少年:中澤まさとも
村人:柏士文

★脚本:吉岡平

梶井基次郎「檸檬」

remon■作品紹介
京都の街を彷徨う「私」。
店の中で陽気に振舞う「私」。
そして、「私」が向かったのは…。

言わずと知れた
梶井基次郎の代表作。
今年、8月に作中の舞台となった
京都「丸善」が10年ぶりに復活。

1925年(大正14年)初出。

■出演
・私:出先拓也、五十嵐由佳、柏士文

サキ「トバーモリー」

tpm2■作品紹介
もしも猫がしゃべれたら…。

動物と意思が通じ合うことは
大変素晴らしい事かもしれませんが
やはり良いことばかりではない様で…

ネコと人間の滑稽なやり取りが
楽しめる作者の代表作を
きくドラで音声化!!

■出演
・トバーモリー :中澤まさとも
・コーネリアス:上田早紀
・クローヴィス:出先拓也
・アデレイド:尼子真理
・メイヴィス:真一涼
・バーフィールド大佐:呉圭崇
・メス猫:五十嵐由佳

★脚本:吉岡平

ジュール・ヴェルヌ「海底二万里」

2mil■作品紹介
潜水艦が存在していなかった時代、
1870年発表の、冒険SF小説。

19世紀、列強による植民地支配が
生んだ、ある復讐者の物語。

現代への予言的メッセージも多数。
『ふしぎの海のナディア』の原案。

■出演
・ネモ艦長:中澤まさとも
・アロンナクス教授:呉圭崇
・コンセイユ:出先拓也
・ネッド:柏士文

佐藤春夫「西班牙犬の家」

106906■作品紹介
「私」が愛犬のフラテと
日課の散歩をしていると
山中で見慣れぬ家を見つけた。
誰かが居た痕跡は有るのに
そこにいたのは一匹の黒い老犬のみ。

近代フランス幻想文学の
創始者といわれる
ジャック・カゾット「悪魔の恋」を
モチーフにしたとされる
少し不思議な作品です。

大正6年1月初出。

■出演
・私:呉圭崇
・フラテ:上田早紀
・西班牙犬:出先拓也
・タイトル:柏士文

★脚本:吉岡平