長谷川伸「旅の里扶持」

江戸を追い出された噺家・林家正喬は、上州前橋へ。
そこで出会った芸人夫婦と一座を組むが、亭主は逃げ、残された女房も病の床についてしまう。
自称”江戸のへっぽこ真打より遥かに上”の正喬は、一人、稼ぎに出るが…?

【出演】
林家正喬/林家正蔵:中澤まさとも
蝶々屋とんぼ:出先拓也
江戸屋駒吉/お正:五十嵐由佳
宿の主:柏士文

落語「芝浜」

酒でしくじってばかりの熊五郎。生業の魚屋も休み続きでグータラしてたら女房に日も上る前から叩き起こされて…。
古典落語の名作として名高く、映像化もされている。

【出演】
熊五郎    柏士文
女房     藤本教子
ナレーション 出先拓也

☆脚本:山川進

佐々木邦「一年の計」

愛飲家・片岡君は、元日からの禁酒を決意するが…?
佐々木邦は日本におけるユーモア作家の草分け。
1936年ユーモア作家倶楽部を結成。
1937年「ユーモアクラブ」を創刊しユーモア文学の発展に尽力。
初出:「面白倶楽部」1926(大正15)年1月。

【出演】
片岡:中澤まさとも
細君:大島由莉子
津田:鈴木将之
女中:真一涼
語り:出先拓也

ジャック・ロンドン「センパー・イデム」

魔術的な技量を持つビッグネル医師だが、人間性に欠け、興味は手術だけ。
ある日、自ら喉を切った男、センパー・イデムの手術を成功させるが…
「野性の呼び声」「白牙」で知られる20世紀アメリカを代表する作家の医療小説。

【出演】
ビックネル医師:中澤まさとも
医師①+スタッフ+センパー・イデム:内匠靖明
医師②:天野亜希子
医師③:内海祐紀
語り:出先拓也

落語「青菜」

ある夏の暑い日、仕事中の植木屋が旦那から、色々とごちそうになった。
その時に出た夫婦の言葉遊びにえらく感心した植木屋は、帰るなり女房にも手伝わせて、遊び仲間の熊で実践しようと…。

元々は上方落語にあった話で、江戸落語の滑稽噺として寄席でも定番となっている。

■出演
旦那   平居正行
奥様   五十嵐由佳
植木屋  出先拓也
女房   真一涼
熊    柏士文
タイトル 内海祐紀

藤澤清造「刈入れ時」


1924年(大正13年)発表。
不遇の私小説家・藤澤清造の借金文学の傑作。
芥川賞作家・西村賢太は、彼の歿後弟子を自称し、多くの藤澤清造作品を紹介。

【出演】
庄吉:中澤まさとも
政次郎:内匠靖明
考一のお袋:天野亜希子
主人:呉圭崇
語り:出先拓也

羽志主水「監獄部屋」

戦

時は大正の聖代、北海道北見の一角。
水力電気の土木工事場とは表向き「監獄部屋」の通り名が数倍わかりいい、この世の地獄。
ある日、「東京の偉い役人が巡検に来る」との噂が流れ…。
1926(大正15)年初出、タコ部屋労働がテーマの短編。

【出演】
私: 内匠靖明
山田:出先拓也
帝釈天:呉圭崇
参事官:中澤まさとも

太宰治「きりぎりす」(リモート収録)

「お別れいたします。
私は、あなたとお別れして、私の正しいと思う生きかたで、しばらく生きて努めてみたいと思います」

時代の寵児となった画家の妻が告白する、離縁の理由とは…
昭和十五(1940)年発表。

【出演】
私:内海祐紀
画家:中澤まさとも

※出演者が自宅で録音した作品です。

谷崎潤一郎「麒麟」

儒教の祖・孔子。
彼の聖人が生まれた時、麒麟が現れたと言う。

【吾未だ徳を好むこと、 色を好むが如くする者を見ざる也】(論語より)

耽美派谷崎ならではの孔子譚。
1910(明治43)年発表の初期短編。

【出演】
孔子:呉圭崇
霊公: 後藤ヒロキ
南子:朝比奈幸
語り:呉圭崇
女官、民:神保巴

ヴァン・ルーン「聖書物語-ソドムとゴモラ-」


死海のほとりの街、ソドムとゴモラの人々は、全ての正しい人々の恥となるようなことを続けていた。
創造主は彼らを滅ぼしてしまおうとお考えになった。

漫画「デビルマン(著:永井豪)」にも「神の核」として登場。

【出演】
・語り:狭川尚紀
・創造主:藤田昌代
・アブラハム:呉圭崇
・ロト:藤原聖侑
・ロトの妻:杉村ちか子

上田秋成「雨月物語より 吉備津の釜」


■作品紹介
吉備の国に住む井沢庄太夫の息子・正太郎に嫁を取らせるが、生来の浮気癖が悪いほうに向いてしまい、家を飛び出してしまった。
そんな彼を支え続けていた嫁・磯良は悲しみにくれて…。
女の情念を描いた怪談噺。

■出演
井沢正太郎  呉圭崇
井沢庄太夫  平居正行
仲人の老人  中澤まさとも
磯良(いそら)山川琴美
女      五十嵐由佳
彦六     大島由莉子
語り     出先拓也
磯良の父   中澤まさとも
磯良の母   大島由莉子

キャサリン・マンスフィールド「一杯のお茶」

【作品紹介】
34歳の若さで亡くなった女流作家で
20世紀を代表する短編の名手による
1922年の作(原題:A Cup of Tea)。

決して美人ではない上流婦人が
冬のある日、貧しい娘をお茶に誘う。
だが、その時、夫が放った一言に…?

【出演】
・ローズマリー・フェル:大島由莉子
・スミス:五十嵐由佳
・フィリップ:中澤まさとも
・店主:呉圭崇
・語り:内海祐紀

林芙美子「清貧の書」

■作品紹介
3度目の結婚で出会った与一と
貧しいながらも穏やかな日を
過ごしていた加奈代。
そんなある日、二人の生活を
乱す闖入者が現れて…。

貧しさが彼女に与えたのは…。

初出1931(昭和6)年

■出演
加奈代   五十嵐由佳
小松与一  平居正行
加奈代の母 藤本教子
特高1   出先拓也
特高2   柏士文

☆脚本:吉岡平

谷崎潤一郎「悪魔」

【作品紹介】
1912年(大正元年)発表。
死への恐怖と強迫観念によって
勉学への意欲を失った佐伯。
だがある悪魔的衝動に駆られ…。

谷崎文学・悪魔主義の代表作。
2018年2月25日映画化。
(吉村界人.大野いと.前田公輝)

【出演】
・佐伯:大島由莉子
・照子:五十嵐由佳
・鈴木:山川琴美
・叔母:尼子真理
・語り:内海祐紀

落語「黄金の大黒」

■作品紹介
貧乏長屋の衆が大家さんに呼び出され、何事かと思案する一同だが…。
思わぬ幸運を手にした大家さんのおすそ分けに大喜び。
しかしごちそうにありつくには一筋縄ではいかず…。

落語の方ではおなじみ
貧乏長屋の連中が出てくると話も自然とできてくるようで。

■出演
兄い   内匠靖明
熊    髙坂篤志
与太郎  真一涼
三ちゃん 大島由莉子
清さん  中澤まさとも
金ちゃん 柏士文
大家   平居正行
語り   山川琴美
大黒   五十嵐由佳

リング・ラードナー「アリバイ・アイク」

■作品紹介
名打者として鳴り物入りで
入団したフランク・ファレル。
成績は申し分ないのだが、
彼はある厄介な癖を持っており…。

記者であった経験を活かした
著者のユニークな野球小説は
大衆にも広く受け入れられ
言い訳する者を表す俗語としても
「アリバイ・アイク」は広まった。

■出演
フランク・ファレル(通称アイク)内匠靖明
サム      呉圭崇
ケリー     中澤まさとも
監督      出先拓也
監督の妻    尼子真理
ドリー     真一涼

★脚本:吉岡平

ゴーゴリ「検察官」

【作品紹介】
1836年初演。
ロシアの官僚社会の腐敗を痛烈批判。
当時、特権階級から非難されるも
庶民から大喝采を浴びた。

日本でも度々上演。

【出演】
・市長:内匠靖明
・フレスタコーフ:中澤まさとも
・アンナ:山川琴美
・マリヤ:五十嵐由佳
・役人:呉圭崇、柏士文、出先拓也

太宰治「老(アルト)ハイデルベルヒ」

■作品紹介
誰もが心に持つ思い出の場所。
青春時代に過ごした三島へ再び訪れた津島氏。
思い描いた憧憬の地が今の彼の眼にはどう映ったのだろうか…。

マイヤー・フェルスターの「アルトハイデルベルク」を
モチーフに描かれた、郷愁を誘うノスタルジックな作品。

きくドラの過去作品
マイヤー・フェルスター「アルト・ハイデルベルク」も
合わせて聞くと、より深く楽しめるかも。

■出演
津島修治  中澤まさとも
佐吉    呉圭崇
さい    五十嵐由佳
修治の友人 柏士文
美知子   内海祐紀
母親    尼子真理
老店主   出先拓也

★脚本:吉岡平

落語「初天神」

■作品紹介
天神さんへ初天神のお参りに
行こうとしたおっ父。
だが、それを聞いた息子の金坊が
「連れてけ連れてけ」と騒ぎ立て…。

古典落語の代表作、最近では
NHK「超入門!落語 THE MOVIE」でも
放映された春風亭一之輔師匠の
「初天神」がおすすめ。

■出演
おっ父  中澤まさとも
おっ母  内海祐紀
金坊   真一涼
飴屋   出先拓也
団子屋  呉圭崇

シェイクスピア「ウィンザーの陽気な女房たち」

winbook■作品紹介
酒好きの太っちょ老騎士フォルスタッフは
ウィンザーに住む資産家の妻二人を口説き
財産を巻き上げようと企むが…?

シェイクスピア作品中、唯一の市民劇。
ヴェルディらによってオペラ化も。

■出演
・フォルスタッフ:出先拓也
・フォード:中澤まさとも
・フォード夫人:内海祐紀
・ペイジ夫人:大島由莉子
・メイド:五十嵐由佳

谷崎潤一郎 「お国と五平」

gikyoku【作品紹介】
1922年発表。
夫を殺されたお国は、若党・五平を連れ
仇討ちの為、諸国を放浪している。
背後には、虚無僧姿の謎の男が―。

糾う復讐・愛欲・嫉妬・悲哀―。
谷崎戯曲中、最も上演回数の多い作品。

【出演】
・お国:大島由莉子
・五平:出先拓也
・池田友之丞:中澤まさとも
・語り:内海祐紀