紀貫之「土佐日記」

男もすなる日記といふものを 女もしてみむとてするなり。

935年ごろに書かれた、日本最古の日記文学の一つ。
貴族・歌人の紀貫之が女性を装い、土佐国から京の道中記の悲喜交々を記す。

【出演】
私:天野亜希子
阿倍仲麻呂・子供:中澤まさとも
舵取り:呉圭崇
男:出先拓也
紀貫之:内匠靖明

説話集「日本霊異記」

平安時代初期に書かれた日本最古の仏教説話集より3話。
「狐を妻として子を産ませた話」
「蟹と蛙の命を救い、現世で蟹に助けられた話」
「物を奪い、悪行をして報いを受け、不思議なことのあった話」

現在の甘露は未来の鉄丸なり。

【出演】
男・牛飼い・膳臣広国:中澤まさとも
女・子供:天野亜希子
蛇・広国の父:内匠靖明
行基・閻魔:呉圭崇
語り:出先拓也

萩原朔太郎「田端に居た頃(室生犀星のこと)」

「君もずいぶん強情の男だな。」
「君こそ我がままだ。」

同じ北原白秋門下であり、兄弟のような仲であった大詩人二人。
彼らの交流と喜劇的對照、限りなき友情についての記録。

【出演】
萩原朔太郎:内匠靖明
室生犀星:中澤まさとも

孔子「論語」(リモート収録)

儒教の祖、孔子(紀元前552(551)年-479年)
死後、彼の高弟との言行を弟子達たちが記録した書物より、7章句を紹介。

【出演】
語り:呉圭崇
孔子:出先拓也
哀公+顔淵:内匠靖明
子路+子貢+仲弓:中澤まさとも

※出演者それぞれが別の場所・機材で録音した作品です。

ダンテ「神曲-煉獄篇-」

1300年4月7日。
ダンテは大詩人ウェルギリウスに導かれ、地獄、煉獄、天国を巡る。

「七つの大罪」を浄化させ初恋の人と再会する「煉獄篇」。

【出演】
ダンテ:内匠靖明
ウェルギリウス:出先拓也
天使:中澤まさとも
ベアトリーテェ:山川琴美

【番外編/おうち朗読】宮沢賢治「やまなし」

「クラムボンはわらったよ」
川に棲む蟹の視点から垣間見える水中の幻想的な世界。
聞き手の想像力を刺激する宮沢賢治の名作。
独特の言い回しやフレーズの数々をお楽しみください。
【朗読】柏士文

※出演者の自宅で録音した朗読作品です。

アーサー王物語「ランスロットとアストラットの美しい乙女」(リモート収録)

円卓騎士団において最も騎士と乙女達に賛美された「湖のランスロット」。
夏目漱石も小説『薤露行』で書いた、美しい姫とのエピソード。
ランスロットは漫画「七つの大罪」でも描かれたバン王の息子にあたる。

【出演】
ランスロット:中澤まさとも
エレイン:山川琴美
アーサー王:呉圭崇
ガウェイン:内匠靖明
語り:出先拓也

※出演者が自宅で録音した作品です。

高村光太郎「智恵子抄」~成人の日によせて きく「名詩」~

成人の日を迎える皆様へ
きくドラキャスト・スタッフよりお祝いの言葉に代えて。
詩人・高村光太郎が妻・智恵子との出会いから別れまで多くの想いを綴った詩集より抜粋して朗読。

■出演
・人に:狭川尚紀
・あなたはだんだんきれいになる:杉村ちか子
・あどけない話:藤原聖侑
・風にのる智恵子:藤田昌代
・梅酒:杉村ちか子
・荒涼たる帰宅:藤原聖侑
・報告(智恵子に):藤田昌代
・あの頃:狭川尚紀

【ランボオ詩集/中原中也:訳】より「わが放浪」「幸福」


フランス・放浪の天才詩人ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー
(Jean Nicolas Arthur Rimbaud, 1854年10月20日 – 1891年11月10日)
波乱万丈な短い生涯で、象徴派を代表する数々の詩を発表。
世界中の若者に愛され、三島由紀夫もランボオの「魂」を賛美。

同じフランスの詩人ヴェルレーヌとの恋愛劇は、レオナルド・ディカプリオ主演で映画化(太陽と月に背いて)。

翻訳は、ランボオと同じく早熟早逝の天才詩人・中原中也。

【朗読】中澤まさとも

【万葉集】大伴家持と防人の恋の歌

【大伴家持の恋の歌】
百年に 老舌いでて よよむとも 我は厭わじ 恋はますとも

(現代語訳)
あなたが百歳になって、もの言う声さえも歯を漏れがちに、
はっきりしないようになっても。
嫌わずにいつまでも、ずっと愛し続けよう。
恋が募る事はあっても、あなたを捨てたりはしない。

【大海人皇子の答えられた御歌】
我が妻は いとく恋いらし のむ水にさえ見えて よに忘られず

(現代語訳)
自分の妻は、ひどく私に恋こがれているようだ。
私の飲む水にまで、影が映って見えるのだから。
真実、忘れられはしない。

【出演】山川琴美、藤本教子、大島由莉子

【万葉集】額田王と大海人皇子の御歌

【大海人皇子、蒲生野で狩りをされた時、額田王の作られた歌】
あかねさす 紫野ゆき 標野(しめの)ゆき 野守は見ずや 君が袖ふる

(現代語訳)
紫の花が咲いている天子の御料である野原を通って
我が懐かしい君が、袖を振り、私に思う心を示していらっしゃる。
ああ、この姿を見張りが見てはいないでしょうか?

【大海人皇子の答えられた御歌】
むらさきの にほへる妹を 憎くあらば 人妻ゆゑに吾恋ひめやも

(現代語訳)
ほれぼれするような、愛しい人よ。
憎いと思っているのなら、人妻であるお前をどうして私がこんなに恋い焦がれるものか。

【出演】大島由莉子、五十嵐由佳

萩原朔太郎「芥川竜之介の死」

【作品紹介】
「日本近代詩の父」萩原朔太郎
芥川の死に寄せて。

彼は芸術至上主義の傷ましい殉教者だ
見よ!この崇高な山頂に
一つの新しい石碑が建っている
いくつかの坂を越えて
遠い時代の旅人はそこを登るであろう

【出演】
・萩原朔太郎:大島由莉子
・芥川竜之介:内匠靖明
・室生犀星(女中):山川琴美

竹久夢二「絵入り小唄集 どんたく」


【作品紹介】
画家、詩人、作家、デザイナー…
大正ロマンのマルチアーティスト竹久夢二。
29歳で発表した処女出版詩集『どんたく』から4詩をイラストと共に紹介。

・紡車(いとぐるま)
・かくれんぼ
・みしらぬしまへ
・宵待草(よいまちぐさ)

【出演】
大島由莉子、五十嵐由佳

ロスタン「シラノ・ド・ベルジュラック」

【作品紹介】
1897年初演のフランスの戯曲
現在まで日本を含む世界中で上演。
17世紀に実在した剣豪作家が主人公。

大きく長すぎる鼻を気にするシラノは
愛するロクサーヌに思いを告げらない。
だが、ある時、彼女に呼ばれ…。

【出演】
・シラノ・ド・ベルジュラック:内匠靖明
・ロクサーヌ:五十嵐由佳
・クリスチャン:中澤まさとも
・語り:大島由莉子

紫式部「紫式部日記」

【作品紹介】
1010年(寛弘7年)頃成立。
慣れない宮廷生活や藤原道長との思い出
清少納言らの批評などを綴る。

【出演】
・紫式部:大島由莉子
・藤原道長:呉圭崇
・清少納言:五十嵐由佳
・女房:内海祐紀、尼子真理、山川琴美

夏目漱石「草枕」

【作品紹介】
1906(明治39)年発表。
日露戦争中、世俗を厭う青年画家は
「非人情の旅」に出かける。

漱石の文学論・芸術論・文明論などが
随所に語られる「俳句的小説」。

【出演】
・画工 :内匠靖明
・那美:内海祐紀
・久一:平居正行

紫式部「源氏物語-若紫-」

【作品情報】
ある帝の御世のこと。
光り輝くように美しい雅な君・光源氏は
北山の寺へ祈祷に出かけられました。
そこで愛しい人に生写しの娘と会い…。

【出演】
・光源氏:内匠靖明
・若紫:五十嵐由佳
・尼君:真一涼
・少納言:内海祐紀
・語り:大島由莉子

落語「ちはやふる」

■作品紹介
古典落語の演目の一つ。
ケン坊が学校の課題で百人一首の解釈をやることに。
それを知った父親は独特の解釈をケン坊に教え込んで…。

あなたならどう読み解きますか?

「ちはやふる 神代もきかず 竜田川
からくれなゐに 水くぐるとは」

2018年3月17日に漫画原作「ちはやふる」が映画化。
(広瀬すず 野村周平 新田真剣佑 上白石萌音)

■出演
父ちゃん  中澤まさとも
ケン坊   真一涼
竜田川   内匠靖明
千早太夫  山川琴美
神代    大島由莉子
語り    呉圭崇

☆脚本:吉岡平

伊勢物語より「神の斎垣」「つくも髪」

【作品紹介】
平安時代随一の歌人で色好みの在原業平。
彼をモデルにしたとされる「男」の
奔放な愛と風流で情け深い心を描く
「第七一段」と「第六九段」。

【出演】
・在原業平:中澤まさとも
・斎宮の女:五十嵐由佳
・老女:内海祐紀
・老女の息子:尼子真理
・語り:大島由莉子

ボードレール「パリの憂鬱-Le Spleen de Paris-」

pariyu【作品紹介】
「悪の華」などで知られる19世紀
フランスを代表する詩人の死後
1869年に出版された散文詩集より

・「異人さん」
・「計画」
・「どこへでも この世の外へ」

【出演】
・詩人:中澤まさとも
・男:柏士文
・語り:出先拓也、大島由莉子
・女:五十嵐由佳
・夫婦:呉圭崇、内海祐紀

シェイクスピア「ウィンザーの陽気な女房たち」

winbook■作品紹介
酒好きの太っちょ老騎士フォルスタッフは
ウィンザーに住む資産家の妻二人を口説き
財産を巻き上げようと企むが…?

シェイクスピア作品中、唯一の市民劇。
ヴェルディらによってオペラ化も。

■出演
・フォルスタッフ:出先拓也
・フォード:中澤まさとも
・フォード夫人:内海祐紀
・ペイジ夫人:大島由莉子
・メイド:五十嵐由佳