萩原朔太郎「田端に居た頃(室生犀星のこと)」

「君もずいぶん強情の男だな。」
「君こそ我がままだ。」

同じ北原白秋門下であり、兄弟のような仲であった大詩人二人。
彼らの交流と喜劇的對照、限りなき友情についての記録。

【出演】
萩原朔太郎:内匠靖明
室生犀星:中澤まさとも

【番外編/おうち朗読】H.P.ラブクラフト「ダゴン」

当時、ドイツ軍の捕虜だった私は脱走して大海原をボートで漂流していた。
そして偶然たどり着いた悪夢のような島で私は気が狂いそうになるほどの恐ろしい体験を…。
クトゥルフ神話の祖として名高いラブクラフトの初期作品。
【朗読】内匠靖明

※出演者の自宅で録音した朗読作品です。

【番外編/おうち朗読】豊島与志雄「雷神の珠」


昔々、一代で財を成した長者が雷神が雷を落とした時に残す「雷神の珠」という宝物があると話を聞き…。

【朗読】呉圭崇

※出演者の自宅で録音した朗読作品です。

【番外編/おうち朗読】永倉新八「新撰組顛末記」


新撰組二番隊組長・永倉新八が維新後、小樽新聞社の記者に口述した回顧録より、新撰組の名を轟かせた死闘「池田屋事件(元治元年)」。

近藤勇、土方歳三、沖田総司、原田左之助、藤堂平助ら幹部たちの姿が生々しく語られる。

【朗読】内匠靖明

※出演者の自宅で録音した朗読作品です。

【番外編/おうち朗読】小川未明「殿さまの茶わん」

昔、ある国に有名な陶器師がいました。
彼は殿さまへ茶わんを献上する為、薄く軽く美しい茶碗を作りました。
すると、それを見た殿さまは「良い茶碗とは何なのか…?」と家来に問いかけて…。

【朗読】中澤まさとも

※出演者の自宅で録音した朗読作品です。

【番外編/おうち朗読】泉鏡花「幼い頃の記憶」


1912(明治45)年発表。
「夢に見たのか、生れぬ前に見たのか、或は本当に見たのか」
鏡花が幼い頃に出会い、再会に胸躍らす、ある少女との心象風景。

【朗読】中澤まさとも

※出演者の自宅で録音した朗読作品です。

片岡鉄平「猿の絵の運命」

上京して勉学に励む若者・秀夫と故郷の母との往復書簡を通して日々の移り変わりが描かれた物語。
著者は川端康成との親交も深く文学雑誌「文芸時代」を共に創刊した。

■出演
秀夫 真一涼
母  尼子真理

★脚本:吉岡平

【番外編/おうち朗読】鈴木三重吉「ぶしょうもの」

ある場所にとても不精な親子がいました。
とにかく、とてもとても不精で寝たばこで家事を起こしても面倒がって全く逃げようとせず…。

【朗読】出先拓也

※出演者の自宅で録音した朗読作品です。

【番外編/おうち朗読】芥川龍之介「孤独地獄」

私(芥川)が母から聞いたのは大通である大叔父・細木香以の話であった。
彼が吉原の玉屋で禅超という僧侶と会った事から物語は始まり…。

※大通とは…遊興に詳しい、ほんとうに通の人、など。

【朗読】出先拓也

※出演者の自宅で録音した朗読作品です。

【番外編/おうち朗読】鴨長明「方丈記」

日本三大随筆の一つ。
無常観、脱俗世を綴った鎌倉時代の隠者文学の代表作。
主に山中の草庵での閑居生活を語った後半部分を朗読。

【朗読】呉圭崇

※出演者の自宅で録音した朗読作品です。

【番外編/おうち朗読】江戸川乱歩「押絵と旅する男」

1929年年発表。

夢か一時的狂気か幻か。

私は不可思議な大気のレンズ仕掛けを通して、別の世界の一隅を、ふと隙見したのかも知れない…。

「うつし世は夢、夜の夢こそまこと(乱歩)」

【朗読】中澤まさとも

※出演者の自宅で録音した朗読作品です。

【番外編/おうち朗読】竹久夢二「大きな蝙蝠傘」

幹子は田舎から東京の学校へ入ってきた新入生でした。
そんな幹子が毎日学校へ持ってくる蝙蝠傘はとても大きく、ある日、学校中の評判となりました…
大正ロマンを代表する竹久夢二の短篇小説。

【朗読】五十嵐由佳

※出演者の自宅で録音した朗読作品です。

【番外編/おうち朗読】小川未明「武ちゃんと昔話」


少年・武ちゃんの夏休みでのある出来事。
叔父さんの村で見つけた大きな屋敷…
不思議に思った武ちゃんに、叔父さんが教えてくれたお話とは。

【朗読】尼子真理

※出演者の自宅で録音した朗読作品です。

【番外編/おうち朗読】徳田秋声「屋上の怪音」

金沢三文豪の一人、徳田秋声が幼い頃、故郷で聞いた奇怪な話。
(金沢三文豪は秋声に加え、泉鏡花、室生犀星)
金沢には昔から「天狗」の噂が身近にあったという。

【朗読】出先拓也

※出演者の自宅で録音した朗読作品です。

【番外編/おうち朗読】ベアトリクス・ポター「まちねずジョニーのはなし」

田舎育ちのネズミ・チミーがひょんなことから街に迷い込んでしまい…。
そこで出会ったまちねずジョニーに都会で生きるすべを教わるが…。
どんな場所であろうと、それぞれ住み慣れた土地で暮らすのが当人たちにとって幸せだとポターは作中で説いており、
イソップ童話の「田舎のねずみと町のねずみ」をべースにしたといわれている。

【朗読】内海祐紀

※出演者の自宅で録音した朗読作品です。

【番外編/おうち朗読】田中貢太郎「老狐の怪」

荒行に明け暮れ、旅をしていた僧がいた。
ある夜、彼が荒野を歩いていたとき
ドクロを頭の上に乗せる奇妙な狐を見かけて…。
原典は、中国六朝時代の志怪小説「捜神記」と言われている。

【朗読】尼子真理

※出演者の自宅で録音した朗読作品です。

【番外編/おうち朗読】H・G・ウェルズ「タイムマシン」

1895年発表。
80万年2千年後の世界でタイムトラベラーが出会った未来人とは?
地球最後の生命とは?
タイムトラベルSF小説の先駆的作品。

【朗読】中澤まさとも

※出演者の自宅で録音した朗読作品です。

高村光太郎「智恵子抄」~成人の日によせて きく「名詩」~

成人の日を迎える皆様へ
きくドラキャスト・スタッフよりお祝いの言葉に代えて。
詩人・高村光太郎が妻・智恵子との出会いから別れまで多くの想いを綴った詩集より抜粋して朗読。

■出演
・人に:狭川尚紀
・あなたはだんだんきれいになる:杉村ちか子
・あどけない話:藤原聖侑
・風にのる智恵子:藤田昌代
・梅酒:杉村ちか子
・荒涼たる帰宅:藤原聖侑
・報告(智恵子に):藤田昌代
・あの頃:狭川尚紀

新美南吉「でんでんむしのかなしみ」

【作品紹介】
ある日…
自分の殻には、悲しみがいっぱい詰まっていると気がついたでんでんむし。
お友だちのところに、相談しに行きますが…
穏やかで、心にしみる新美南吉の童話の世界。

1935(昭和10)年発表。

【出演】
・語り:大島由莉子

【ランボオ詩集/中原中也:訳】より「わが放浪」「幸福」


フランス・放浪の天才詩人ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー
(Jean Nicolas Arthur Rimbaud, 1854年10月20日 – 1891年11月10日)
波乱万丈な短い生涯で、象徴派を代表する数々の詩を発表。
世界中の若者に愛され、三島由紀夫もランボオの「魂」を賛美。

同じフランスの詩人ヴェルレーヌとの恋愛劇は、レオナルド・ディカプリオ主演で映画化(太陽と月に背いて)。

翻訳は、ランボオと同じく早熟早逝の天才詩人・中原中也。

【朗読】中澤まさとも

【万葉集】大伴家持と防人の恋の歌

【大伴家持の恋の歌】
百年に 老舌いでて よよむとも 我は厭わじ 恋はますとも

(現代語訳)
あなたが百歳になって、もの言う声さえも歯を漏れがちに、
はっきりしないようになっても。
嫌わずにいつまでも、ずっと愛し続けよう。
恋が募る事はあっても、あなたを捨てたりはしない。

【大海人皇子の答えられた御歌】
我が妻は いとく恋いらし のむ水にさえ見えて よに忘られず

(現代語訳)
自分の妻は、ひどく私に恋こがれているようだ。
私の飲む水にまで、影が映って見えるのだから。
真実、忘れられはしない。

【出演】山川琴美、藤本教子、大島由莉子