ウィリアム・フライヤー・ハーヴィー「炎天」

1901年8月20日、仕事が一段落したジェイムズは、炎天下に散歩へ出掛け、道中見かけた墓石の工房へと、なんとはなしに足を踏み入れた。
そこで、彼は世にも奇妙な出来事をそこで目の当たりにして…。

記録的な猛暑だった2023年。
当時も今も、気が狂いそうな暑さのなかで人は正気でいられるのか?

怪奇小説として名高い掌編。

◾出演
ジェイムズ…武田慎太郎
クリス…平居正行

⭐︎脚本:山川進

川上眉山「大さかずき」

1895年(明治28年)発表。
なみなみ注げば満五升。
猩々倒しと銘をうった大盃をさげ、市中を徘徊する男—―
盲いた老父と恋人を残し、米国に渡った出稼ぎ労働者の末路。

【出演】
梅吉:中澤まさとも
平作:林佑樹
お千代:内海祐紀
親分: 武田慎太郎
語り: 出先拓也

バルザック「グランド・ブルテーシュ奇譚」

 

ヴァンドームの街に滞在していた私は、ある古びた屋敷「ラ・グランド・ブルテーシュ」の付近をしばしば散策していた。
ある日、公証人と名乗る男から屋敷付近の散策について注意を受けた私は、その理由を尋ねてみると…。
人間心理を緻密に描く著者の名作短編。
■出演
私      鈴木将之
ルニョー   呉圭崇
宿屋の女将  内海祐紀
ロザリー   五十嵐由佳
メレ伯爵   出先拓也
メレ伯爵夫人 山川琴美
☆脚本:山川進

柳田国男「日本の昔話 海の水はなぜ鹹い」

柳田国男「日本の昔話 海の水はなぜ鹹い」

「遠野物語」で知られる日本民俗学の祖による、岩手県陸中・上閉伊郡の話。
海の水が辛い理由は、昔々、ある所に住んでいた、欲張りな兄とその弟にありました。

【出演】
兄:藤本教子
弟:山川琴美
爺:内海祐紀
女房・小人:真一涼
語り:大島由莉子

落語「芝浜」

酒でしくじってばかりの熊五郎。生業の魚屋も休み続きでグータラしてたら女房に日も上る前から叩き起こされて…。
古典落語の名作として名高く、映像化もされている。

【出演】
熊五郎    柏士文
女房     藤本教子
ナレーション 出先拓也

☆脚本:山川進

ドーデ「風車小屋だより アルルの女」

風車小屋だより (岩波文庫 赤 542-1) | ドーデー, 桜田 佐 |本 | 通販 | Amazonプロバンスを舞台にした24の短編小説より。
豪農の息子ジャンは、アルルの闘牛場で出会った女に心を奪われるが、女はある男の情婦だった。
1872年、ジョルジュ・ビゼーの音楽を付して上演。

【出演】
語り: 呉圭崇
ジャン: 鈴木将之
父: 平居正行
母:大島由莉子
男:出先拓也
御者:柏士文

田中貢太郎「酒友」

大酒飲みで貧乏な男・車(しゃ)の布団に潜り込み、飲み友達になった狐との友情。
清の時代の中国の怪異小説集「聊斎志異」(蒲松齢・著)からの翻訳とみられる。

■出演
車  出先拓也

狐  真一涼

語り 山川琴美

グリム童話「わらと炭と豆」

食事の支度をしているおばあさんのお鍋から一粒豆が転がって落ちました。
その豆は同じく運よく逃げられた炭とわらと出会い、三人で連れ立って旅に出ることにしましたが…

■出演

わら / 仕立屋:平居正行

炭:内海祐紀

豆:真一涼

おばあさん:藤本教子

語り:五十嵐由佳

泉鏡花「夜行巡査」

照葉狂言・夜行巡査ほか―泉鏡花〈1〉 (読んでおきたい日本の名作) | 泉 鏡花 |本 | 通販 | Amazon

明治28年(1895年)発表。
泉鏡花の名を文壇に知らしめた初期代表作。

職掌を重んじるあまり邪見非道と噂される八田巡査には、お香という思い人がいた。
しかし、二人は、お香の伯父の反対により、夫婦になれずにいた。
伯父が彼を拒絶する理由とは…?
ああ、恋は命なり。

【出演】
八田義延:鈴木将之
お香:五十嵐由佳
お香の伯父:呉圭崇
女:大島由莉子
若者:柏士文
語り+老車夫:出先拓也

昔話「ヘビの魔法」

昔々、ある兄妹がいました。兄は意地悪で欲張り、妹は美しくて優しい娘でした。
父親が亡くなった時も、兄は財産を全て自分のものにしてしまい、妹には何一つ分け与えませんでしたが、それでも妹は兄を恨むことなくけなげに生きていました。
すると、それさえも疎ましく思った兄は…。
アフリカのタンザニアに伝わる昔話。
■出演
兄    平居正行
妹    真一涼
王子   鈴木将之
王    出先拓也
王妃   大島由莉子
ヘビ   内海祐紀
ヘビ2  出先拓也
ヘビ王  中澤まさとも
ヘビ妃  五十嵐由佳
召使   山川琴美
語り   藤本教子

佐々木邦「一年の計」

愛飲家・片岡君は、元日からの禁酒を決意するが…?
佐々木邦は日本におけるユーモア作家の草分け。
1936年ユーモア作家倶楽部を結成。
1937年「ユーモアクラブ」を創刊しユーモア文学の発展に尽力。
初出:「面白倶楽部」1926(大正15)年1月。

【出演】
片岡:中澤まさとも
細君:大島由莉子
津田:鈴木将之
女中:真一涼
語り:出先拓也

ギッシング「詩人の旅行かばん」

思いがけずささやかな遺産を得た僕。
だが、その金も底を尽き、わずかな現金とみすぼらしい旅行鞄を持って、ロンドン行きの列車に乗った。
かばんには、僕の10か月の成果「山の隠者」というタイトルの詩集の原稿が入っている。
僕の未来はこの原稿にかかっていたー。

■出演
詩人    中澤まさとも
若い女   真一涼
貴婦人   内海祐紀
下宿の大家 大島由莉子

☆脚本:山川進

堀辰雄「羽ばたき Ein Marchen」

1931年初出。
宮崎駿作品にも影響を与えたファンタジー短編。
2人の少年ジジとキキは「魔女の宅急便」のキャラクター名のルーツ。

【出演】
ジジ:山川琴美
キキ:大島由莉子
ジジの母:五十嵐由佳
髭の男:藤本教子
語り:内海祐紀

エミール・ゾラ「アンジュリーヌ」

「私」が散歩中に見かけた古い屋敷。

その屋敷に漠然とした恐怖を感じてしまった「私」は、どうにも気になって調べると、そこには幽霊屋敷として伝わる悲劇の物語が…。
著者:エミール・ゾラ 1899年初出
(同、岩波文庫「水車小屋攻撃 他七篇」に収録)
出演
私  …鈴木将之
老婆 …山川琴美
老詩人 …平居正行
画家 …中澤まさとも
女の声 …五十嵐由佳
アンジュリーヌ …藤本教子
☆脚本:山川進

林芙美子「蛙」

より江と健ちゃんのお母さんは、村で唯一の産婆さんでした。
ある夜、二人で留守番をしていると、より江は土間の隅で蛙を見つけます。
そしてひとりの見知らぬ男の人もやってきて…
初出:1936年「赤い鳥」

■出演
より江:五十嵐由佳
健:真一涼
毋:藤本教子
男:平居正行
語り:山川琴美

泉鏡花「天守物語」

播州姫路「白鷺城」天守には、魔性の者たちが棲み、足を踏み入れたが最後、誰一人生きて帰らぬという。
ある日、天守夫人・富姫の元に勇壮の気満つ美丈夫・姫川図書之助が来訪。
美しき魔界と卑しき現世が交わる時、千歳百歳に唯一度、真の恋の物語が生まれる。

【出演】
富姫:山川琴美
亀姫:五十嵐由佳
姫川図書之助:中澤まさとも
小田原修理:呉圭崇
山隅九平:鈴木将之
薄:藤本教子
童達:大島由莉子、真一涼、内海祐紀ほか
語り(近江之丞桃六): 出先拓也

芥川龍之介「英雄の器」

紀元前202年、垓下の戦いで楚の項羽を打ち破った漢の劉邦。
その夜、陣営では祝杯が上げられたが、大将の呂馬通は
項羽を指して「奴は英雄ではない」と言い放ち…。

「四面楚歌」の元となった出来事である。

初出:1918(大正7)年

■出演
呂馬通 平居正行
劉邦  呉圭崇
語り  五十嵐由佳

新美南吉「赤い蝋燭」

楽天ブックス: あかいろうそく - いもと ようこ - 9784323038957 : 本

1936(昭和11)年初出。
山から里の方へ遊びにいった猿が、一本の赤いろうそくを拾いました。
猿は、赤いろうそくを花火だと思い込んでしまいました。
山の動物たちは「花火」と言う物をまだ一度も見たことがなかったので・・・。

【出演】
語り:大島由莉子
猿:柏士文
猪:鈴木将之
亀:出先拓也
いたち:五十嵐由佳

グリム「3本の金の髪の毛をもっている鬼」(後編)

王に姫との結婚を認めてもらうため、金髪の鬼から髪の毛をもらう旅に出た福の子。

行く先々で難問とぶつかりながら、鬼のもとへ向かうのだが…。

前編はこちらから

出演

福の子    鈴木将之

王      出先拓也

鬼      中澤まさとも

鬼のお母さん 藤本教子

渡し守    呉圭崇

門番1    出先拓也

門番2    平居正行

語り     山川琴美

グリム「3本の金の髪の毛をもっている鬼」(前編)

ある村で福の皮を被って生まれた子がいました。
その子は将来、王妃様と結婚すると予言されましたが、それを知った王様は…。

※子どもが生まれたとき、大網膜(だいもうまく)の一部が破れないで、そのまま子どもの頭にのこっていることがあります。むかしは、これを幸運のしるしだと考えて、福の皮と呼んでました。

■出演
福の子    鈴木将之

王      出先拓也

王妃     真一涼

村人     平居正行

女      大島由莉子

語り     山川琴美

アンデルセン「みにくいアヒルの子」

みにくいあひるの子|はじめての世界名作えほん|名作・古典|本を探す|ポプラ社

デンマークの童話作家・詩人により1843年発表。
ウォルト・ディズニー・カンパニーによりアニメーション短編映画化も。

【出演】
みにくいアヒルの子: 五十嵐由佳
母:大島由莉子
別のアヒル+子供1:内海祐紀
おばさんアヒル+子供2:藤本教子
白鳥:山川琴美

☆脚本:和久悟子